念仏後回し！

拙僧が殺めるのだ

どっせい！

こうだっ！

心得た

承知！

南無

参る！

むぅん！

いやぁ！

ふんっ！

これより修羅に入る！

むんぬっ！　『五百羅漢補陀落渡海』！！

むぅっ

ぬっ

ぬかった……！

すまぬ、後は頼むぞ……

然らば念仏を唱え申す

南無……拙僧のような者に祈られても仕方がないだろうが

武蔵坊弁慶、槍兵として顕現した。よろしくお願いする

弁慶として成長したらしい。……南無

ふぅむ……まだ行けるか

南無。良き事である

さてさて、これで拙僧は真の武蔵坊弁慶と言えるのやら……

拙者、名を海尊と申す。されど……今一時は、かの武蔵坊弁慶を名乗ろう。これ即ち大往生なり！

うん？何でござるか？

なるほど、遊びですな。相撲でもやりますか！

大丈夫です。こう見えても子供の扱いは上手い方です

拙僧の肉は筋張って硬いと、獣の間で評判ですぞ。はっはっはっ！

おう、なるほど。 では拙僧と踊りますか！

ふぅん……些か不穏な風が吹いていますぞ

拙僧の仕える主は義経殿でありますが、あなたの命令に逆らう気も御座いませんぞ

何？　義経殿と戦え？　構いませんぞ、拙僧に勝機があるかどうかは別問題ですが

好物、を問われるか。拙僧、怪談よりは落語が好きですな。心が温まります

苦手なものを聞かれるか。悲恋、悲劇。そういうものは好みませんな

聖杯とやらが願望器であるのなら是非は問いませぬ。拙僧の悲願、どうか叶えてくださりませ

おや、何かあったようですな。行ってみますか

おお！マスター殿が生まれた日か。めでたき日にござるな！